香りと旅して

香り

香水のキホンの付け方完全ガイド

日常に華やかさを添えるアイテムとして人気の「香水」。でも使い方を間違えると、周囲に迷惑をかけたり、悪印象を与えてしまうことにもつながります。
そこで今回は、香水の基本の付け方から、香水の種類、シーン別の使い方など、香水を上手に使うための情報をわかりやすくご紹介。「香水デビューしたい!」という初心者さんから、「いままでなんとなく使っていた。」という中〜上級者の方まで、ぜひ参考にしてみてください。

1.香水の魅力とは

香水は、出かける時の気持ちを高めてくれたり、自分の個性を演出したりと、私たちの暮らしに彩りをもたらしてくれる存在です。
外出時以外にも、気分のリフレッシュに使うなど人によって使い方も様々。
香水のブランドも多く、いろいろな香りを試せるサブスクサービスも登場するなど、ここ数年でさらに身近なアイテムになりました。

すれ違ったときに “いい香り” を感じると、その人に対して好印象を持ちますが、逆に香りが強すぎる人は距離をおきたくなりますよね。そのため、香水を使う時には周りの人への気配りが欠かせません。

自分の魅力をさらに引き立て、自分も周囲も気持ちよく香水を楽しむために、まずは適切な使い方やマナーを知ることが大切です。

2.香水の種類を知ろう

香水を正しく使うためには、香水の種類を知り、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。

香水は、香料が含まれる割合:賦香率(ふこうりつ)によって、香りの強さや持続時間が異なります。

パルファム(Parfum)

賦香率 :15〜30%
持続時間:5〜7時間

香りの濃度が一番高く、持続時間が長いのが特徴。フォーマルな場所に相応しい、品格のある香水です。少量でも香りがしっかりしているため、付ける量には注意が必要です。日本ではあまり販売されていません。

オードパルファム(Eau de Parfum)

賦香率 :8~15%
持続時間:5時間前後

濃厚な香りで持続時間が長く、特別な日のお出かけにおすすめの香水です。オード(Eau de)はフランス語で「水」、パルファム(Parfum)は「香水」という意味。手頃な価格で、人気のある香水です。

オードトワレ(Eau de Toilette)

賦香率 :5〜8%
持続時間:3〜4時間

軽やかでほんのり香るので、日常使いしやすい香水です。トワレ(Toilette)とは、化粧や身支度のこと。香水に慣れていない初心者の方にも使いやすく、カジュアルなシーンにおすすめです。持続時間が短いため、時間が経ったら付け直しをしましょう。

オーデコロン(Eau de Cologne)

賦香率 :3〜5%
持続時間:1〜2時間
持続時間が一番短く、ライトな香りが特徴です。コロン(Cologne)はドイツの都市ケルンのことで、オーデコロンは「ケルンの水」という意味。17世紀末に流行していた芳香水を、ドイツのケルンという街で販売したことに由来しています。
お風呂上がりやおやすみ前など、香りで気分を変えたい時におすすめの香水です。

※賦香率は各メーカーによって異なります。

香水の種類や特性を知っていると、友人とのお出かけやデートには「オードパルファン」、お部屋で少し香りを楽しみたい時には「オーデコロン」など、シーンや目的によって使い分けることができます。

3.初心者さんも怖くない!ポイントを押さえて「香水」を楽しもう

「香水を使ったことがない」という方も、いくつかのポイントを押さえるだけで、簡単に使い始めることができます。

①清潔な肌に付ける

香水を付けるタイミングは、シャワーや入浴の後の肌が清潔な状態のときが最適です。
肌に汗や皮脂が残っていると、匂いが混ざり、香水本来の香りが発揮されません。外出時など香水を付け直す際には、無香料の汗拭きシートやウェットシートで肌をきれいな状態にしてから使うようにしましょう。

②出かける20〜30分前に付ける

香水の香りは時間とともに変化します。この変化を「ノート」と言い、3段階に分けられています。家を出る20〜30分ほど前に付けると、最適な香りのタイミングで出かけることができます。

トップノート
香水を付けてから5〜10分くらいに感じる香りです。香料の中でも揮発性が高く、香水の第一印象を決める役割があります。

ミドルノート
トップノートが落ち着いた後に広がる香りで、30分~2時間くらいで香りを感じます。香水の個性が強く表れる部分です。

ラストノート
トップノートが香ってから、2時間以降~最後に残る香りです。香水は人の肌に付けるため、その人の体温や匂いと合わさって独自の香りに変化します。香水を選ぶ際には、ミドルノートからラストノートまで自分の肌で試してから購入することをおすすめします。

③体温を意識して付ける

香水は体温が高い部位に付けると、香りが広がりやすくなります。手首や首筋などに付けると効果的ですが、ウエストなど下半身につけるのもおすすめ。香りは下から上に広がるため、ふんわりとした香り立ちを楽しめます。

④香りの強さに応じた部位・量を選ぶ

香水は種類によって香りの強さや持続時間が異なるため、種類に応じた使い方が必要です。
濃厚な香りのオードパルファムは、ウエストや足首のような控えめな位置に。軽やかなオードトワレやオーデコロンは、首筋や耳の後ろなど香りの広がりやすい部位がおすすめです。

1プッシュの量が多いと感じたら、空気中に噴霧してその下をくぐる方法もあります。その際、香水が服についてシミにならないよう注意しましょう。

アトマイザーに移し替えす方法も◯。スプレータイプはふんわりした香り付けに使いやすく、ロールオンタイプは量の調整がしやすいため外出先での使用にも便利です。

⑤衣類につけない

香水は衣類につくとシミや変色の原因になることがあります。香水は直接肌につけるのが基本です。

4.香水を付ける部位とキホンの付け方

ポイントを押さえたら、さっそく香水を使ってみましょう。香水をどこに付けるかによって、香りの広がり方や印象が大きく変わります。
1箇所につき1プッシュ、2〜3箇所に付けるのが基本ですが、初心者の方は1箇所から始めてみましょう。

「少し香りが弱いかな」くらいの量に留めておくと◎。付けすぎに注意することで、“さりげなく香る人” になれますよ。

手首

手首は体温が高く、血流も多いポイントです。自然な動作(物を渡す、手を振るなど)で香りが広がります。
< 付け方 >
手首の内側に、20cmほど離れた位置から1プッシュします。両手首を擦り合わせるシーンがよくありますが、これはNG。摩擦によって香りの成分が変化してしまう可能性があります。手首に付けたらそのまま肌に馴染ませるようにしましょう。

首筋・耳の後ろ

首筋や耳の後ろも体温が高く、動くたびにふんわりと香る場所です。すれ違った瞬間に香りを感じさせる部位として人気がありますが、香りがしっかりと出るため、付ける量に注意が必要です。
< 付け方 >
首筋や耳の後ろに小さく1プッシュします。香りがダイレクトに漂うので、オードトワレなどの軽めの香水が◯。一度手首などに付けてから肌に乗せてあげると付けすぎを防止できます。

デコルテ(鎖骨周辺)

香りが上向きに立ち上がるため、自然と相手に届きます。紫外線による日焼けや色素沈着の恐れもあるので、肌の露出には気をつけましょう。
< 付け方 >
デコルテの中心部や左右の鎖骨に少量を付けます。肌に直接スプレーした後、軽く馴染ませると均一に広がります。

ウエスト

香りは下から上へ広がるため、下半身に付けると全体的にバランスよく香らせることができます。初心者の方にもおすすめです。
< 付け方 >
おへその近くやウエストに1プッシュします。衣類で覆われているため、さりげない香り立ちを楽しめます。

ひざの裏・足首

体温が高く、動くたびにから香りが広がります。ロングスカートの場合、歩くたびにふんわりとした香りが漂います。
< 付け方 >
片足につき1プッシュ。足首の場合は内側に軽くスプレーするか、香りを手に取ってから馴染ませましょう。

5.シーン別の付け方

カジュアルな外出

友人とのお出かけやリフレッシュしたいときには、オーデコロンなど軽めの香りを、手首やデコルテに付けてみましょう。家族とのリラックスした場面では、フレッシュなオーデコロンがおすすめです。

デートや特別なシーン

デートでは首筋やデコルテなど、より香りの広がる上半身に香水を付けてみましょう。持続時間の長いオードパルファムやオードトワレがおすすめですが、香りが強いものは量に注意しましょう。

ビジネスシーン

ビジネスでは、控えめな香りがマナーです。手首やウエストなど、香りが近くの人にだけ届く位置に付けましょう。オードトワレを1プッシュ程度に抑えるのがおすすめです。

6.香水を使う際の注意点

香水を上手に使うには、周囲への配慮も大切です。以下のポイントに気を付けましょう。

付けすぎとTPOに注意

香水を付ける量が多いと、周囲に不快感を与えてしまう可能性があります。特に公共交通機関や狭い空間では控えめに。また、TPOに合った香り選びも重要です。ビジネスシーンやフォーマルな席では、個性的な香りは場違いな印象になります。
また食事の席は、料理の香りを楽しむ場でもあるため、香水の使用は控えるのがマナーです。

香水の付け直しも周囲に配慮を

長時間外出する場合には、持続時間の過ぎた頃、もしくは香りが薄くなったタイミングで適量を付け直しをします。
スプレーなどの噴霧は周囲の迷惑にもなるため、お手洗いなど人の少ない場所で付けるようにしましょう。ロールオンタイプは飛沫することなく、量が調節しやすいので便利です。

いかがでしたか?
香水の付け方や種類など、香水の基本を知っておくだけで、自信を持って香水ライフを楽しむことができます。

体温や時間による香りの変化も楽しみながら、自分らしい付け方を見つけてみてくださいね。

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