香りと旅して

社員コラム

息子たちを思い、作り続ける理由

雑貨メーカーで商品管理をしている裁縫好きなNです。
いま私はたくさんの素敵な香りや雑貨に囲まれて、楽しく仕事をさせてもらえています。
そんな私が、香りや雑貨に興味を持ったきっかけかもしれないことを紹介したいと思います。

幼少期の思い出

私が小学生低学年の頃、仕事から帰った母が私の運動着袋を作ってくれていました。
うちにはミシンがなかったので、1針1針手縫いで、毎日遅くまで、数日かけて作っているのを近くで見ていました。

出来上がった袋は、可愛いピンク色のマロンクリームちゃん。これだけでも可愛い!と喜びましたが、中を見てみるとギンガムチェックのマーガレットの花柄でした。
中まで可愛い!とさらに感激し、しばらくは学校の先生や友達に自慢して歩いたのをすごく鮮明に覚えています。また、心なしか、母親の香りがして、それも嬉しかったことをよく覚えています。

世界でたった一つの運動着袋。

一生懸命作ってくれている姿を側で見ていたから、すごく大切に思えました。
刺繍やレジン、ビーズアクセサリーなど、ハンドメイドが好きでいろんなものを趣味でつくってきた私ですが、全てのきっかけは、この母が作ってくれた運動着袋だったように思います。

母になった私が、今は息子たちへ

現在は3人の息子たちの母になりました。小学生2年生と年長さんと、もうすぐ2歳。
保育園や小学校で使う運動着袋、ハンカチを入れるポシェットなどはもちろん、私が生地を選んで作ってあげました。

たまに息子たちと一緒にショッピングセンターへ行きます。
そうすると、自分の好きなキャラクターのポシェットを見つけて、あっ!と走って行って、ママ!見てー!と叫びます。

きっと、買ってー!って言われるんだろうな。

もし言われたらなんて答えようかな。

ママが作ったのがあるから買わないよ。とか
それとも、このキャラクターの生地で作ってあげようか?

とでも言おうかな…
そんなことを考えていると、

これお友達が使ってるんだよー!

とだけ教えてくれました。

ちょっと拍子抜け。

そういえば私が作った袋やポシェットは、いくら好きなキャラクターのものでも、買って!とは一度も言われたことはなかったんです。
単に、持ち物にこだわりがないタイプなのかな〜、なんて思っていました。

ある日長男が私が作ったものに対して、「ママが僕たちのために作ってくれた物」という表現を次男にしてくれていました。
その時に、この子達は私が作った物をただ当たり前のように使ってくれているんだな〜と感じました。

私の自己満足だけだと思っていましたが、子供達の気持ちも少しは満たすことができているのだとその時に実感しました。

お揃いで作ってあげた甚平も気に入ってくれた様子

息子たちが大きくなったら…

3人とも男の子なので、お母さんの手作りの物を持ち歩くのは、恥ずかしい!といずれは思っていくんでしょうね…。
それでも、長男が小学校に入学する際には、かっこいい生地を探すのに1週間以上かけてインターネットやお店で探したものです。

キャラクターものはもう嫌だろうな。この布と紐の組み合わせだと、かっこいいかな。
使い方も大胆になるだろうから、ほつれないようにしっかり縫わなきゃな。

など、ちょっとでも長く使ってくれるように、成長していく息子のことをたくさん考えました。

でも、さすがに小学生になるとすぐボロボロにしてきますね…
もう、縫い目がほつれてきているものもあります。

私も、生地や縫製の知識をつけたり、技術も磨いたりしないとな!と洗濯物を畳みながら思い知らされています。

いずれ息子たちが大きくなり、私の手作りに離れていってしまったら…
その時は、また誰かのために作ってあげられたら良いなぁと密かに夢を見ています。

それまでは、少しでも多く思い出が残せるように、私はこれからも息子たちを思いながら大切に作り続けたいと思っています。

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