夏に香る花 5選
暑い日差しの中に咲く、夏の花々。今回は香り旅編集部が厳選した、香りの良い夏の花をご紹介。
甘い香り、エキゾチックな香り、爽やかな香りなど、タイプもさまざま。この季節だけの香りと一緒に、すてきな夏を過ごしてみませんか?
1.夏は香りの強い花が多い
花の香りは一年を通して楽しめますが、夏の花は “香りが強い” ことが特徴です。
その中でも今回は特に香りの良い花を5つご紹介。散歩中に見つけられるものや花屋で購入できるもの、自分で鉢植えとして育てられるものなど、さまざまな方法で香りを楽しむことができます。
気になる花を見つけたら、ぜひ暮らしの中に取り入れて、この季節ならではの香りを感じてみてくださいね。
2.甘く芳醇な香り「クチナシ」
開花期:6〜7月
花言葉:洗練、優雅、喜びを運ぶ、とても幸せです など
<クチナシの特徴>
クチナシ(梔子)は大型の白い花を咲かせます。6枚の花びらのものや八重咲きなどの種類があり、主に庭木などの園芸用として栽培されています。
品種によって橙赤色の果実をつけ、熟しても実が開かないことから「口無し(クチナシ)」の和名がつけられたと言われています。
果実は生薬や染料の原料に。また、栗きんとんやたくあんなど、食品の着色料としても使われます。
<香りの特徴>
クチナシは遠くからでも香りがわかるほど、強い芳香が特徴です。
春の沈丁花、夏のクチナシ、秋のキンモクセイは「三大香木」と呼ばれていて、ポジティブな花言葉からブーケや贈り物としても人気がある花です。
甘く芳醇な香りが特徴で、「ガーデニア」の名前で香水やボディケア用品などの香りに使われています。
3.華やかで上品な「ユリ」
開花期:5〜7月
花言葉:純潔、威厳、無垢など(花色により異なる)
<ユリの特徴>
大ぶりな花と凛とした佇まいが魅力のユリ(百合)。切り花は一年中手に入りますが、本来の季節は夏です。さまざまな品種があり、系統によって開花の時期が異なります。
華やかで存在感のあるユリは、鉢植えや花束、アレンジメントなどで人気があり、野山などでは自生しているものも楽しめます。球根部分のゆり根は食用として利用されています。
<香りの特徴>
ユリの花は甘く華やかな香りの中に、グリーン系の香りも感じられます。
英語表記は「Lily(リリー)」で、フローラル系の香水にも多く使われており、上品で女性らしい香りを楽しみたい方におすすめです。
※ユリは花粉が多いため、生花の香りを近くで嗅ぐときは衣服につかないように注意してください。
4.甘くエキゾチックな「チューベローズ」
開花期:7〜9月
花言葉:冒険、危険な快楽、官能的 など
<チューベローズの特徴>
チューベローズは一本の真っ直ぐな茎から、たくさんの花を連ねるように咲かせます。花色はオフホワイトや薄いピンク、黄色などがあり、可憐な花からは甘い芳香があります。名前にはローズとありますがバラとは関係がなく、リュウゼツラン科に属しています。
インドでは結婚式などの儀式に使われたり、ハワイでは紐に繋いでレイにすることがあります。
<香りの特徴>
チューベローズは甘くエキゾチックな香りが特徴です。
夜になると香りが強くなるため、中国では「夜来香(イエライシャン)」とも呼ばれていて、夜来香はチューベローズの他に、イランイラン、イエライシャンの3種類があると言われています。和名は「月下香(げっかこう)」です。
甘美で濃厚な香りは香水としても人気があり、ボディケア用品などの香りとしても使われています。
切り花の流通は少ないため、花屋で見つけたらぜひ香りを試してみてください。
5.ハーブの女王「ラベンダー」
開花期:4〜7月
花言葉:沈黙、期待、清潔、献身的な愛、あなたを待っています など
<ラベンダーの特徴>
鮮やかな紫色の花が美しいラベンダー。爽やかな香りがあり「ハーブの女王」とも呼ばれています。
フランス・プロヴァンス地方や、北海道富良野のラベンダー畑が有名で、一面に広がるラベンダーの姿は観光客の目を楽しませてくれます。
耐暑性に優れたもの、大株になるもの、ウサギの耳のような花穂があるものなど、さまざまな品種があります。
<香りの特徴>
ラベンダーはリラックスや安眠などの効果があるとして、アロマテラピーの世界でも人気のある香りです。優しいフローラル調の香りで、ハーブらしい爽やかさも感じられます。
ラベンダーは切り花としてはあまり日持ちしませんが、風通しの良い日陰で乾燥させておくと、ドライフラワーやポプリとして長く楽しむことができます。
香水としてはもちろん、アロマオイルやハンドクリーム、入浴剤などの日用品にもよく使われる香りです。
6.夏の夜に楽しむ「ヨルガオ」
開花期:7〜10月
花言葉:夜、夜の思い出、妖艶 など
<ヨルガオの特徴>
朝に咲くアサガオに対し、ヨルガオは夜に花を咲かせます。暗闇の中に白い大輪の花が映え、海外では「ムーンフラワー」と呼ばれています。
つるが伸びる性質を活かして行灯(あんどん)仕立てにしたり、グリーンカーテンとして利用することもできます。
<香りの特徴>
ヨルガオはやわらかい甘い香りが特徴です。
朝にはしぼんでしまうため、香りを楽しめるのは夜の間だけ。しかし、開花期間中は次々と花を咲かせるので、長い期間香りを楽しむことができます。
夜風とともに感じる控えめなヨルガオの香りは、日本の夏の風情を感じさせてくれます。
いかがでしたか?
生花特有のフレッシュな香りを楽しんだり、香水やボディケア用品で香りを取り入れてみたりと、自分に合った方法で、夏の花の香りを楽しんでみてくださいね。