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夏に気になる汗のニオイ 原因と対策は?

暑い季節になると気になるのが「汗のニオイ」。
電車やオフィスなどで隣の人のニオイが気になったり、自分も「汗臭くなっていないかな」と心配になったりしますよね。
制汗剤やボディシートで対策をしている方も多いと思いますが、そもそも汗が臭う原因って?効果的な対策はある?
本格的な夏がくる前に、しっかりチェックしていきましょう。

1.汗は無臭?ニオイの原因は?

気温が高くなると、体から吹き出してくるたくさんの汗。服の汗ジミや汗臭さが気になりますが、汗には「体の温度を調節する」という重要な役割があります。
人は暑いときや体を動かしたときなどに汗をかきますが、この汗が皮膚の表面で蒸発するときに周囲の熱を奪うことで(気化熱)、体の温度を下げているのです。

この他、緊張やストレスによってかく汗や、辛いものを食べたときにかく汗もあります。

汗は「エクリン腺」と「アポクリン腺」という、2種類の汗腺(かんせん)から分泌されます。
エクリン腺は全身に分布している汗腺で主に体温調節を行い、成分のほとんどが水分です。
一方、アポクリン腺はワキや耳、外陰部など特定の部位にのみあり、毛穴に付随しています。緊張やストレスなどにより分泌が増え、水分以外にたんぱく質、脂肪、鉄分などの成分が多く含まれています。

実はこの2種類の汗自体に、ニオイはありません。
エクリン腺とアポクリン腺から出た汗は、皮膚の表面で皮脂やアカなどと混ざり、それを皮膚にいる細菌(皮膚常在菌)が分解することで、ニオイの元となる物質が発生します。

「ワキガ」はアポクリン腺から出た汗が、細菌によって分解されることで発生すると考えられています。ワキは汗の出る量もニオイも気になる部位なので、日頃から適切なケアをしていきたいですね。

2.ニオイのセルフチェック

「わたしって汗臭い?」と気になったら、セルフチェックを行ってみましょう。自宅で簡単にできるので、ぜひお試しください。

全身のニオイをチェックする

一日着た服をビニール袋に入れて5分間密閉した後、ニオイを嗅いで確認します。外の空気を吸う、コーヒーの香りを嗅ぐなど、嗅覚をクリアな状態にしてから行いましょう。

ワキのニオイをチェックする

ワキにティッシュやガーゼを5分ほど挟んでから、ニオイを嗅いで確認します。こちらも嗅覚をクリアにしてから行ってください。

その他、家族や友人など近しい人にチェックしてもらうのもOK。多少ショックを受けるかもしれませんが、遠慮なく意見を言ってもらうことで、その後のケアに役立てることができますよ。

3.今日からできる!汗のニオイ対策

汗拭きシートでニオイを防ぐ

汗をかいたらすぐに拭き取ることで、ニオイの発生を抑えることができます。
市販の汗拭きシートは機能やサイズもいろいろ。大判タイプを選べば、全身の汗・皮脂汚れ・ベタつきが一気にすっきりします。香りを楽しめるものや、ひんやりとした清涼感を味わえるものもあるので、好みのタイプを探してみましょう。

制汗剤(デオドラント剤)で発汗をコントロール

制汗剤は文字通り、汗の分泌を抑えるもの。汗をかいたときにすぐに拭き取ることができないという人は、あらかじめ制汗剤を使って汗をコントロールしましょう。
制汗剤はさまざまなタイプがありますが、自分の使いやすいものや使うシーンに合わせて選ぶと◯

ロールオンタイプとスティックタイプは、直接ワキに塗ります。コンパクトなサイズが多く、持ち運びにも便利。ニオイ対策には殺菌成分の含まれたものを選ぶとよいでしょう。使用後は乾かしてから服を着用します。
スプレータイプはワキ以外にも背中などの手の届きにくい部位にも吹きかけやすく、速乾性に優れています。

いずれも汗をかく前に使用し、つけ直す際には汗を拭き取るなどして皮膚を清潔な状態にしてからお使いください。

肌を清潔に保つ

一日の終わりには体や髪をていねいに洗い、皮膚を清潔な状態にしましょう。特に夏場はたくさん汗をかくため、ボディソープやシャンプーの洗浄力を見直すのも◯。ニオイ対策以外にも、毛穴詰まりや皮膚トラブルを防ぐことができます。
ワキの下や足の指の間は汗が溜まりやすい部位なので、念入りに洗いましょう。

汗腺(かんせん)を鍛えて、いい汗に

普段汗をかく機会が少ない人は、汗腺のろ過機能が低下しているため、いざ汗をかくと水分と一緒にミネラルなどの成分が一緒に排出されてしまいます。このような汗はベトベトしていて乾きにくく、皮膚にいる細菌の活動も活発になるため、ニオイの原因になることがあります。
しかし、普段から汗腺を鍛えておくと、サラサラとした乾きやすい汗をかけるようになり、ニオイ対策に効果的。

汗腺を鍛えるには、激しい運動よりもウォーキングやジョギングなどの軽めの有酸素運動や、38℃くらいのぬるめのお湯に20分ほど浸かる半身浴がおすすめです。

いかがでしたか?
汗のニオイ対策はこまめなケアが大切です。ぜひ参考にしてみてくださいね。

参考サイト
資生堂
汗臭い原因と対策とは?汗腺を鍛えて臭いを抑える方法を解説|ULLR MAG.

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