香りと旅して

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【奄美大島】島の暮らしを味わう奄美の古民家宿

珈琲農園の取材で訪れた奄美大島と徳之島。それぞれの宿泊先に選んだのは、編集部初となる一棟貸しタイプの古民家宿。島の暮らしを体感できるのんびりステイに、海を一望できる絶景ステイ。離島ならではの “香り旅ステイ” をたっぷりレポートします!

一棟貸し・古民家宿を初体験!

今回のお宿は、奄美大島で街づくりをしている『伝泊(でんぱく)』の運営する古民家宿。こちらでは、島の空き家をリノベーションして宿泊施設にしているというユニークな取り組みをしているんです。
せっかく奄美大島まで来たなら、島の暮らしや景色をたっぷり味わいたい!と思っていた編集部も興味津々!一泊目は奄美大島の「小路ぬける砂浜の宿」、二泊目は徳之島の「だんだん芝生と海の宿」、それぞれ伝泊の古民家宿に滞在してきましたよ。
島の暮らしを感じられる古民家に、オーシャンビューを満喫できるとびきりの贅沢宿!さっそく行ってみましょう!

奄美大島『小路ぬける砂浜の宿』ののんびり古民家ステイ

奄美大島の空港から車で約20分。集落の中にひっそりとたたずむこちらが、最初のお宿『小路ぬける砂浜の宿』。かなり年代を感じる建物にちょっとびっくり!

HPによると、
『伝泊とは、「伝統的・伝説的な建築と集落文化」を次の時代に伝えるための宿泊施設。奄美の風土に根ざす伝統建築を再生した宿で、集落が紡いできた物語にふれる滞在体験を提供します。』
とあります。
家の外装も、時の流れをそのまま感じてもらえるようにと、あえてあまり手を加えていないのだそう。

今にも “島のおばあ” が出てきそうなこのお家。「島の古民家」「一棟貸切」という特別感もあって、編集部の期待値もムクムク盛り上がってきましたよ。
おっかなびっくりではありますが、さっそくお家の中に入ってみると…

中は明るく、開放的な雰囲気!
キッチンやお風呂場などの水回りは新しいものに取り替えているようで、不便さは全く感じません。タオルやドライヤーなどの備品もしっかり完備。これなら都会暮らしの人も安心して泊まれそう。

奄美大島は台風が多いため、風の抵抗を受けにくいように平家建ての建物が多いそう。こちらのお宿もコンパクトな平家で、中央にあるお部屋を廊下が囲むような形になっていて、仕切りはふすまという造り。昔の日本家屋のような感じですね。

食事をとるダイニングも清潔感があり、本を読めるワークスペースには奄美の特産・黒糖焼酎が!(いただく場合は有料です)
ちょっとふかっとする畳の柔らかさはご愛嬌。柄が施されたすりガラスも、まるで田舎のおばあちゃんの家に来たかのような、なんとも懐かしさを感じるお宿です。

お宿の周辺もチェックすべく、荷解きもそこそこに外へ。
近くにある木や花も南国らしいものばかり♪ 裏庭から細く伸びた小道を進んでいくと、

「小路ぬける砂浜の宿」というその名の通り、パッと視界が開けた先には、白い砂浜!澄んだ海!お宿から歩いて1分もかからないところにこんな贅沢な景色があるなんて〜。
この日はあいにくの曇り空でしたが、この景色には編集部も今日イチのテンションに。あたりに人影はなく、まさにプライベートビーチです。
透明感のある綺麗な海を見ながら、奄美大島まで来たんだな〜と今さらながら実感します。

そんな穏やかな奄美大島ですが、毒蛇「ハブ」が出るってご存知ですか?
肉食獣がいないこの島では、猛毒を持つハブは生態系のトップ。そのおかげでむやみに人が森林や山に近づくことがなく、結果豊かな自然が守られてきたという考えもあるそうです。

「夜、外に出るときは必ずライトを持って、草むらには近づかないでくださいね」
という伝泊の方の説明に、ちょっぴりビクつくわたしたち。島の方も出くわすことが多いそうなので、我々も気をつけなければ。(ちょっと見てみたいけど)

ずらりと並んだ懐中電灯

さて、お宿の楽しみはなんと言っても「食事」ですよね。
実はこちらのお宿、ご飯は「自分で作る」スタイルなんです。
どういうこと?って思いますよね。わたしたちも最初は「え?」でした。笑

こちらが本日のお夕食!

じゃん!
木箱に入っているのは、奄美大島の郷土料理「油ぞうめん」セットです。
伝泊の古民家宿では、素泊まりか、島の食材セットを購入するかの2択方式。食材セットはメニューが選べるので、希望の「島ごはん」が出来立てほやほやで食べれちゃいます。
島のアンマ(お母さん)のレシピと、調味料も一式付いていているので、料理はあまりしないという方でも大丈夫。お宿には調理器具やお皿も充実していましたよ。

さあ、さっそくわたしたちもキッチンに立って調理開始!
切った野菜とお肉をフライパンで炒めて、茹でたそうめんをin。ちゃちゃっと炒めたら、あっという間に完成です!いや、感覚的にはもうちょっとかかったか。作ったことのない料理をするのは緊張しますもんね。

こちらが相方二人と作った油ぞうめん。いりこの風味が効いていてこれは美味しい!お肉も入っているので、見た目以上にボリュームがあり大満足♪
島のご飯を自分で作るなんて、まさに島の人になった気分?!「これが奄美の味か〜」などと感想を言い合いながら、ゆっくり夕食の時間を楽しんでいると…

キャッキャッキャッと、外から聞き慣れない鳴き声が。
猿?鳥?
キッチンの窓を見てみると、なんとそこには体長10cmほどのヤモリちゃん!

ヤモリは「家守」と書き、縁起が良いとされている生き物。家の中の害虫も食べてくれます。
ヤモリが鳴くなんて知らなかった!わたしも相方も虫・爬虫類系は結構平気な方なので、白い吸盤のような手に「かわいいね〜」とほっこり。

時間の流れがゆっくりと感じられる古民家宿。今夜はスマホやPCはオフにして、のんびりとした夜を過ごします。

徳之島『だんだん芝生と海の宿』のオーシャンビュー

2日目は奄美大島から飛行機で30分程のところにある、徳之島へと移動。こちらでのお宿も、伝泊の運営する古民家宿にお世話になります。
その名も『だんだん芝生と海の宿』。元公営住宅だった建物をリノベーションして作られた宿泊施設ですが、一泊目の古民家宿とは様相がガラリと変わります。
そのわけは、このロケーション!

きました〜。オーシャンビューです〜!
太平洋に面した広々としたテラスには、ゆったり座れる2脚の椅子と、ハンモック!「お金持ちの別荘か!」と思わずツッコミたくなるほど贅沢な空間です。

1泊目の奄美のお宿はいかにも「古民家」といった感じだったので、このギャップにはちょっとびっくり。お家自体は古そうですが、室内は広々としていて、快適そのもの。キッチンやお風呂などの水回りも新しく、何日でも泊まりたいと思えるほど素敵なお宿です。

寝室からだって、この眺め!一体なんのご褒美なんでしょう〜。
こちらの「だんだん芝生と海の宿」は、徳之島空港から車で約40分と、ちょっと距離があるのですが、それでも“来る価値あり!”のスペシャルなお宿です。

テラスから坂を下ると、あっという間に海辺に到着。
青い海って、ほんと癒されますよね。白い砂浜には、キラキラした貝殻やかわいいヤドカリの姿も。レジャーシートを広げて、ただただゆっくりと時間を過ごすのも良さそうです♪
テラスの横にはシャワーが付いているので、海とお宿を気軽に行き来することができますよ。

夜はテラスに座って星空を眺めます♪ お風呂上がりの夜風は、最高に気持ちがいい!
“パノラマに広がる満天の星空” なんて、都会ではなかなか味わえませんよね。相方と二人、ここぞとばかりにこの空間を噛み締めます。
もう、こんなシチュエーションでプロポーズしたら、きっと成功するに違いない!(わたしたちは仕事の話ばかりでしたが…)
昼は青い海、夜は満天の星空と、一泊で二度楽しめるロケーションは離島ならではですね。

時間がなくて夕食は買ったもので済ませたのですが、朝ごはんはチェックインの時に受け取った伝泊 徳之島の「朝食セット」をいただきます。
種類も豊富で、美味しそうなパンにお腹もグ〜。こちらもいそいそとテラスに運んで、海を眺めながらいただくことに。朝日を浴びながらの朝食は、自然と元気が出てくるような気がします。

優雅な朝食を楽しんだ後は、時間との勝負です。今日も大事な取材が控えているので、朝から支度で大忙し。いろんなところをパシャパシャとカメラに収めたら、インタビューの内容を最終確認、カメラの準備も念入りに。

そんなこんなで慌ただしくお宿を後にしたわたしたちでしたが、次に来る機会があったら、ゆっくり、のんびり過ごしたい!ここでなら出かける予定を入れずに、一日お宿で過ごすというのも◎。贅沢な島時間が過ごせそうです。

現在伝泊では、奄美大島、徳之島、加計呂麻島の3島に合計16棟の施設があります。一棟一棟、趣が違うので、好みのお宿を探すのも楽しそう!
古民家宿のほかに、ラグジュアリーなリゾートホテル「伝泊 The Beachfront MIJORA」と、集落の方たちと交流ができる「伝泊 奄美 ホテル」の3種類の宿を運営中。

「伝泊 The Beachfront MIJORA」はSNSや口コミで広がり、大変人気の施設です。

「伝泊 The Beachfront MIJORA」

島の伝統文化を体験できるプログラムや海でのアクティビティなど、島ならではのプランが充実しているのも伝泊の魅力。島を訪れる楽しみをより一層高めてくれること間違いナシです!

「伝泊 古民家」のコンセプト “島の「とき」と対話する”

伝泊は2016年から、宿泊施設の「伝泊」と、高齢者施設やレストランなどの複合施設「まーぐん広場」の運営を通じて、観光客と地元の人々との交流を促進する街づくりの活動を行っています。

今回わたしたちが宿泊した古民家宿は、ほとんどがオーナーさんから借りている物件とのこと。リノベーションは全て伝泊側で行って、借用期間が過ぎると、綺麗な状態のままお返ししているのだそう。

空き家の多い奄美大島では、持ち主がわからない物件も多く、家系図や土地の持ち主をさかのぼって調査・整理をすることもあるのだとか。なかなか骨の折れるお仕事ですね。

1泊目で宿泊した奄美大島の「小路ぬける砂浜の宿」

古民家で気になるのが “築年数” ですが、伝泊では築50年以上のものを目安にしているというから、これまた驚き。
なんでも、一見「これは再生するのが難しいかも」という物件も、伝泊の代表である建築家・山下保博さんは「ここをこうしたらうまく使える」と見出すのが上手い方なのだそうです。
「古い=使えない」と考えがちですが、歴史があるからこそ、そこから “島の暮らし” を体感することができるんですね。

今回わたしたちが宿泊した施設も、それぞれテイストは違いましたが、島の息づかいや時間の流れをたっぷりと感じることができました。
皆さんも奄美を訪れる際にはぜひ「古民家宿」を体験してみてくださいね!

<今回お世話になったところ>
「伝泊」
鹿児島県奄美市笠利町大字里50-2
0997-63-1910
https://den-paku.com/

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