香りと旅して

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【福岡】太宰府天満宮のパワースポット&参道スイーツめぐりの旅

福岡の見所で外せないのが「太宰府天満宮」。今しか見られない特別仕様の仮殿を拝み、パワースポット「天開稲荷社」と「奥の院」ではご利益をたっぷり体感!歩き疲れた後にいただいた名物・梅ヶ枝餅に身も心もほっこり♪ 太宰府天満宮周辺を訪れる際には、ぜひこちらの記事を読んでから!より旅を楽しめること間違いなしです。

1.福岡の観光名所・太宰府天満宮

福岡といえば、やっぱり「太宰府天満宮」。
香り旅編集部が事前にリサーチしていると、太宰府天満宮の境内の中に、強力な開運スポット「天開稲荷社」と「奥の院」というところがあるそう。
これにはわたしたちも興味津々。さっそく行ってみましょうー!

全国天満宮総本宮 太宰府天満宮

太宰府天満宮は、全国に約12000社ある、天神様を祀っている天満宮の総本宮。

言わずと知れた、学問の神様「菅原道真公」が祀られていて、受験生をはじめ、毎年1000万人もの人が参拝に訪れるといいます。2022年の東京ディズニーランドの入園者数が1200万人なので、まさにテーマパーク並みの超人気スポットですね。

この日は清々しい秋晴れ!絶好の散策日和です。
大きな鳥居をくぐると、鮮やかな朱色の太鼓橋がお出迎え。「お参りに来た」という気持ちが高まってきますね〜。

御本殿の手前にある楼門

それにしても、平日の昼間なのに、たくさんの人人人!修学旅行と思われる学生さんのグループや、海外からの観光客、ファミリー連れ、女子旅など、さまざまな方がいらっしゃいます。さすが天下の太宰府天満宮です。

手水舎で心身を清め、立派な楼門をくぐると、いよいよ御本殿へ。
あれ?御本殿ってこんな感じでしたっけ?

2.今しか見られない!草木の生えたダイナミックな仮殿

期間限定の仮殿

実は現在、御本殿は124年ぶりという、大改修の真っ最中。
こちらはその御本殿の前に建てられた「仮殿」で、大改修の期間だけ(令和5年5月から約3年)道真公の御神霊(おみたま)もこちらにお引っ越し。

屋根に草木の生えたダイナミックな出立ちに、参拝客も足を止めて、しばし鑑賞。

この仮殿は、2025年の大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーでもある建築家・藤本壮介氏によるもので、内部のデザインや音響、照明などは現代のクリエーターが手がけるなど特別感満載の仕様。厳かな雰囲気もありつつ、遊び心というか、新しい風を感じますね。
この期間しか見ることのできない姿を拝めて、なんとラッキーな福岡旅!

さて、わたしたちも列に並んで参拝です。

実はわたし、“受験生の子ども”をもつ母。こんなタイムリーに学問の神様の元に来られるなんて、これはなにかに導かれている!

「息子が第一志望に受かりますように……」

ちょっと長めに手を合わせて、学問の神様に御祈願、御祈願。
さあ、あとは本人の努力次第。
母は次なる目的、「御朱印」をいただきに行きますよー。

3.御朱印帳ことはじめ

「御朱印」とは、神社やお寺を参拝したときの証明としていただく印のこと。「御朱印帳」はその御朱印を押すための帳面のことです。

御朱印は神社やお寺ごとに独自の紋様や文字があり、季節によって絵柄が変わったり、キャラクターやイラストが描かれたりと個性豊か。ここ数年は、御朱印を集める「御朱印帳めぐり」が一大ブームになっていますね。

わたしもこの日のために御朱印帳を購入。御朱印帳、ずっと興味があったんですよね。
御朱印帳は、神社やお寺のオリジナルのものを購入することもできるので、事前に調べておくと◎。御朱印帳がなくても、紙に書いた「書き置き」というタイプの御朱印をいただくこともできますよ。

いざ、記念すべき1ページ目に御朱印をご記帳いただこうしたら、

「1ページ目と2ページ目は、伊勢神宮の内宮外宮のために空けておきますね。」

え、そういうものなんですか。

伊勢神宮の皇大神宮(内宮)

伊勢神宮。そういえばあんまり知らないな。
ということで、ざっくり調べたところによると、

「伊勢神宮には2つのお宮がある。皇大(こうたい)神宮と呼ばれる内宮は、皇室の御祖先であり、日本人の総氏神「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」をお祀りしていて、最も尊い神宮の中心。2000年の歴史がある。
一方、豊受(とようけ)大神宮と呼ばれる外宮は、天照大御神のお食事を司り、衣食住を始め、すべての産業の守り神。1500年の歴史がある。」

とのこと。
え、そんなことも知らないの?と、御朱印帳めぐりをしている方々に叱られそうですが、いやいや、「伊勢神宮はすごいところ」だっていうことは知っていましたけどね。細かいところまでは、ねえ。

真新しい御朱印帳の「3ページ目」に無事ご記帳いただき、ほくほくのわたし。
これは伊勢神宮にも行かなければ!御朱印を集めたくなる気持ち、少しわかったような気がします。

4.圧巻!樹齢1500年の樟(クスノキ)

こちらは境内にある、樹齢1500年と言われている「大樟」。
「国指定天然記念物」に指定されていて、高さは28.5m、根回りは20mという桁外れの大木!左下にいる人の大きさで、そのすごさがお分かりになるでしょうか。

1500年というと飛鳥時代?聖徳太子が活躍していた頃ですよね。いまも青々とした葉っぱがたくさんついていて、とてつもない生命力を感じます。見るだけでパワーをいただけそうです!

太宰府天満宮の境内には、100本ほどの樟が植えられていて、どの木も大変立派!
樟は清涼感のある香りが特徴で、樟から採れる「樟脳(しょうのう)」という防虫剤は、昔から人々の衣類を虫から守ってきました。
(樟脳の取材はこちら

環境省が2001年に選定した「かおり風景百選」にも、「太宰府天満宮の梅林とクスノキの森」がノミネート。
「かおり風景百選」は我々編集部も、香り探しの参考にさせていただいているので、こちらの認定書を発見した時には、相方と一緒に「わ!あった!」と大興奮。
境内に入ってすぐ近くの場所にあるので、ぜひ探してみてくださいね。

5.太宰府天満宮のパワースポット①運気を上げる「天開稲荷社」

さあ、境内をひとしきり楽しんだら、次はいよいよ「パワースポット」へと参ります!
境内の案内図をもらったら、本殿の裏手にある「天開稲荷」をチェック。さらにその奥にある「奥の院」も知る人ぞ知るパワースポット。
坂道やごつごつした石段が続くので、動きやすい服と靴を用意してから向かいましょう!

本殿の裏手にある梅林を抜けると、これまでの賑わいから一転、人通りもまばらに。
あまりの静けさに「この道で合っているのかな..。」と不安になってしまうほどでしたが、しばらく進んでいくと、「天開稲荷社」と書かれた真っ赤な鳥居が出現。

山の上へと続く、たくさんの鳥居。

「何かがいそうだね……」

厳かな空気に完全に飲まれ、さっきまでわいわいしゃべっていた相方も神妙な顔つき。
カメラを向けることがなんだか失礼、というか、いけないことをしているような気持ちになってしまい、ここからはカメラをOFF。

石段を登り、5〜10分ほどで「天開稲荷社」に到着しました。

「天に道が開け、運気が上昇する」という天開稲荷社は、九州最古のお稲荷さんとして広く親しまれていて、五穀豊穣、商売繁盛、開運のほか、人々に幸福をもたらす神様として信仰されている神社です。

「開運に幸福。この広範囲なご利益には、ぜひあやかりたい!」

天開稲荷社には通常、鈴が12本あるそうで、自分の干支が描かれた鈴を鳴らしてから、奥の鈴を鳴らして御祈願をするという、一風変わった参拝方法。
残念ながらコロナの影響で現在の鈴は1本だけですが、ご利益は変わらないはず!太宰府天満宮に訪れた際にはぜひ天開稲荷もお参りして、運気を上げていきましょう!

6.太宰府天満宮のパワースポット②小さなキツネがお出迎え「奥の院」

天開稲荷社のすぐ裏にある「奥の院」も要チェック。
看板に沿って細い階段を登ると、小さな石造りの祠(ほこら)があります。

中は、人が二人も入ればいっぱいという狭さ。なんだか特別感がありますね。
薄暗い祠の中に入った瞬間、「ざわっ」とする不思議な感覚……。普段、霊感というか、存在しないものを感じる、みたいな類いには全く縁がないので、この感覚にはびっくり。これがパワースポットっていうものなんですね。

祠の正面には小さなキツネ様が何十体もこちらを向いていて、「いかにも」といった趣。神妙な心持ちになります。

相方と並び、同時に参拝。
パワースポットと言われる由縁を体感できたひとときでした。

キツネは神様?稲荷神社まめ知識

日本人に馴染みのある「稲荷神社」は、その名の通り、稲作・農業など五穀豊穣の神様。現在では商売繁盛や家内安全など、生活全般のご利益があるとされ、広く信仰されています。

お稲荷さんといえば、神社の両脇にいる狐(キツネ)を思い浮かべる人も多いと思いますが、キツネは「神様の使者」であって、神様そのものではないってご存知でしたか?

正式には「眷属(けんぞく)」と言って、神様のお使いをする霊獣のこと。
昔の人々は、神様に直接お願い事をするのは恐れ多いと考え、神様のお使いをする霊獣を通してご祈願が行われたそう。キツネは、稲作など農事の季節に人里に姿を現すことから、農耕を見守る守り神のように考えられていたといいます。※諸説あります。

7.編集部おすすめ・参道スイーツ!

太宰府天満宮とパワースポットの参拝が終わったら、お待ちかね「スイーツめぐり」へ!
400mにおよぶ太宰府天満宮の参道には、お土産やスイーツ、喫茶など、およそ90軒のお店が軒を連ねています。編集部も「これ美味しそう!」「ここちょっと見てもいい?」と終始きょろきょろしっぱなし!
境内同様、多くの参拝客や観光客で賑わっていましたよ。

8.名物「梅ヶ枝餅」食べ比べ

太宰府天満宮の参道食べ歩きに欠かせないのが、名物「梅ヶ枝餅(うめがえもち)」。
梅ヶ枝餅は、無実の罪で太宰府に左遷され、不自由な食事を強いられていた菅原道真公に、浄妙尼という老婆が道真公の好きなお餅を梅の木にさして差し上げたことが始まりと言われているそう。

こちらの「梅ヶ枝餅 やす武本店」は、創業がなんと鎌倉時代!
六座という商家の一族として商いを続け、太宰府天満宮ともとても縁の深いお店です。

店頭では梅ヶ枝餅の実演を見ることができ、皆さん次々と梅ヶ枝餅を買い求めています。

わたしたちもさっそく焼き立てを購入。香ばしい香りは「おしるこの香り」そのもの!
あんこを餅皮で包み、型に入れて焼き上げたシンプルな餅菓子ですが、素材や製法にとことんこだわっているそう。

外はさくっと、中はもっちり、とろーり!あんこの自然な甘みがたまりません。これは歩き疲れた体に染み渡る。
ちなみに梅は入っていません。中央に梅の模様が見えますね。

参道には梅ヶ枝餅のお店が何軒もあり、それぞれ多くのお客さんで賑わっています。他のお店は味が違うのでしょうか?食べ比べがしたくなり、お次は「茶房きくち」へ。

こちらはちょっと塩っけが感じられる、甘塩っぱいお味。一軒目とはまた違った美味しさです。同じ梅ヶ枝餅でも、お店ごとに特徴があるので、お気に入りの一軒を探してみるのも面白そう。
「茶房きくち」は2階に喫茶室があり、抹茶やコーヒーも楽しめるので、ゆっくりしたい方におすすめです。

9.食べ歩きにぴったり、天山の和スイーツ

「太宰府参道 天山(てんざん)」は、大宰府から出土した鬼瓦がモチーフの「鬼瓦最中」が看板商品。こちらのお店にもたくさんのお客さんが並んでいて、とにかく人が途切れない!

「どれにするー?」「おれコレー!」修学旅行生の賑やかな声

店先に見えるわらび餅がとっても美味しそう!この「串わらび餅」は、八女茶粉ときな粉の2種類から粉を選びます。どちらにしようか、迷いますねー。

福岡特産の八女茶をチョイス

串に刺し、お粉をたっぷりまぶしてもらったら出来上がり。
ぷるっぷる食感の、瑞々しいわらび餅は絶品!これは3つじゃ足りない。ずっと食べていたい。
和のスイーツも、こうした食べ歩きスタイルなら、気軽に楽しめますね。

こちらは福岡の名産・あまおう苺を使った「あまおう葛アイスバー」。
ごろごろ入ったいちごに、葛の甘みがやさしい、さっぱりとした和のアイス。溶けても流れず、天山の人気商品です。夏から11月頃までの季節限定商品なので。この時期に来られる方はぜひ!

この他にも、参道にはレトロな店構えの珈琲専門店や、福岡土産の定番・めんべいの直営店、建築家・隈研吾氏が手がけた「スターバックスコーヒー」などなど、気になるお店が目白押し。
おなかをすかせて、時間に余裕を持って行くことをおすすめします!

いかがでしたか?
太宰府天満宮の観光は、お参りや境内の散策、参道の食べ物やお土産など、見所がたくさん!福岡旅行の際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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