香りと旅して

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【石川県】極上海の幸と老舗旅館の名湯

初めての取材で石川県を訪れた、香りと旅して編集部。
ここまできたら街歩きも楽しみたい!と、張り切って金沢観光もしてきました。
ご当地グルメや1300年の秘湯を有する老舗のお宿など、旅で出会った石川の魅力をたっぷりとご紹介します。

金沢市民の台所「近江町市場」で腹ごしらえ

金沢駅から車を走らせること約10分。
はらぺこ編集部がはじめに訪れたのは、金沢の台所として地元の方々に愛されている「近江町市場」通称「おみちょ」。

石川近海でとれた新鮮な海の幸をはじめ、朝採れの青果・精肉など約170店舗が軒を連ねています。

旬なお魚がズラリ。
”お魚大好き”の私。大興奮で撮影中。

たくさんの海の幸が並ぶ中、どの店先にもその特等席を飾っている一際目につくお魚が…。
それは、秋から冬にかけて旬をむかえる金沢名物の高級魚「のどぐろ」(一般名「アカムツ」)。

店の入り口を飾っていますね。
口の中が真っ黒なことが名前の由来。それにしても大きな目!

せっかく「のどぐろ聖地」金沢に訪れたからには、是非とも食べてみたい!
活気あふれる市場を散策しながら、事前にリサーチしていたお目当てのご飯処へ向かいます。

ところが、目指していた2店舗とも漁獲の影響で「本日休店」の文字が…。
旅のはじまりから予想外の展開です。

「旅にハプニングはつきもの」とはよく言うもの。気を取り直して、お店探し再スタートです。

そして、やってきたのは「近江町市場寿司」さん。
お店に入ると、壁にかけられたメニューには、聞いたことのない魚の名前がずらりと並んでいます。
その中から私たちは、旬の海鮮がたっぷりと盛られた海鮮丼をオーダー。
(もちろん、お目当てののどぐろものっています♪)

器からはみ出るほどのてんこ盛り!

待つこと数分、10種以上のお刺身が盛られた丼ぶりが着丼!

海鮮丼の迫力に圧倒されながらも、お目当てののどぐろからひと口。
白身魚は淡白な味のイメージをもっていましたが、さすがは高級魚。
脂がのっていて旨味と甘味がすぐに広がります。

想像以上のおいしさに言葉を失っていると、隣で食べていた編集者も同じく目がまんまるな様子。

脂でツヤツヤ輝いています。

実はもう一つ気になっていた金沢飯「能登牛の炙り握り」もちゃっかりオーダー。

温かいうちにいただくと、こちらも口に入れた瞬間に広がるお肉の脂に大興奮!
魚も肉も、口の中でとろける感覚を味わったのは、人生ではじめて。

「幸せすぎる!」
私たちが口を揃えて発した言葉がコレ。
初めての取材で、語彙力がまだまだ未熟な編集部。

上手な食レポもこれから勉強していきますので、乞うご期待。

女性にはかなりの量がありましたが、ペロリと完食し、すっかりお腹も満たされた編集部なのでした。

「老舗宿 法師」

今回お世話になったお宿は、奈良時代に創業し、46代にわたって経営を続けている「粟津温泉 法師」さん。皇族の方々も宿泊した由緒あるお宿です。
3代で祖父母の代なので、46代ともなると…。想像しただけでもものすごく歴史が深いことがわかります。

明治時代の宿札にも描かれている丸窓

中庭の中央には、皇族の方々が宿泊された由緒ある「延命閣」が佇んでいます。
そんな閑静な庭園が見渡せる素敵な和室が、今回のお部屋。

中庭から川のせせらぎが聞こえてきます。 

旅の醍醐味でもある「お宿のお食事」。
こちらの法師さんは、北陸・加賀の味を堪能できる会席料理が自慢のひとつ。
今回はちょっと贅沢に、お部屋食をお願いしました。

法師こだわりの加賀会席 
肉厚な鮑。上品な味付けにうっとり。 

荷物や撮影した写真を整理している間に、仲居さんがあっという間にセッティング。
のどぐろの温寿司や加賀野菜の代表「金時草(きんじそう)」を練り込んだ金時草うどん、加賀棒茶の胡麻豆腐など、石川特産の食材がふんだんに使われたお料理たちが並びます。

このご馳走を前に、記事としてちゃんと良さを伝えなくてはとカメラのシャッターを押しまくる私たち。

「おいしいものが食べられていいね」なんてと羨ましがられるけれど、温かいものを温かいうちに食べられないこのもどかしさ!

ああ、早く食べたい。。

画角に悩む編集者。真剣です。 

ようやく撮り終え、お待ちかねの夕食タイム。
金沢ではポピュラーな香味野菜だという金時草は、春菊のような、独特の香りがほのかに感じられます。

お腹がいっぱいになったところで、いよいよ法師自慢の秘湯へと向かいます。

1300年の歴史!北陸最古の秘湯を体験

法師のお風呂は、男女それぞれの大浴場と貸切風呂2箇所があり、四季折々の景色を楽しむことができます。

女湯「艶明」
男湯「豊明」
<公式HP>より

普段のお風呂は、ささっと済ませてしまいがち。ですが、この日ばかりは全力でこの秘湯を楽しまなくては。

早速入ってみると、硫黄のような独特な香りは無く、湯色も無色透明、柔らかな肌あたりです。少々熱めのお湯加減でしたが、次第にその刺激も心地よくなり、
「あ〜」
と漏れ出る、お決まりの言葉。

久しぶりの開放的な大きなお風呂に、心も体も癒されっぱなしの我々。

お風呂上がりには、牛乳?コーヒー牛乳?それとも、ビール?
そんなたわいもない話で盛り上がるのも、旅の楽しみ。

冬には、一面銀世界の幻想的な露天風呂が拝めるそう。
これも石川のお宿ならではのおもてなしですね。

ちなみに、お風呂上がりは迷わずビールをチョイス。
最高です。

金沢駅構内で楽しめる地酒専門店

石川の地酒を堪能♪

金沢の旅もいよいよ終盤。多くのお土産やさんが並ぶ中、目に留まったのは石川の地酒が楽しめる専門店「金沢地酒蔵」

石川県といえば、日本屈指の地酒処。

白山をはじめとする山々の澄んだ湧き水と、美味しいお米の生産、冬の厳しい寒さ。
石川には酒造りをする上で大切な3つの条件が揃っています。

事前調査の段階から、石川に行ったら日本酒の香りも楽しまなくては! と、意気込んでいたわたしたちは、さっそく日本酒飲み比べコーナーへ。

季節によってお酒の種類は変わります。

季節によって種類が変わるという飲み比べセットから、私たちは「加賀セット」「金沢セット」をそれぞれ注文。お酒好きの血が騒ぎます。

初取材の全工程を無事に終えた編集部は、小さく乾杯。
出張帰りと思われるスーツ姿の男性たちに混ざって、編集部も女二人、しっぽりと日本酒をいただきます。

思わず視力検査をしてしまいました。

なんとも言えない高揚感と美味しいお酒、そして、店内のあちらこちらに貼られた ”秀逸な名言集たち” 。店内を見回していると、レジ前に地酒の試飲ができる「日本酒自動試飲機」なるものを発見!

飲み比べセットをさらりと飲み終えた編集部は、せっかくなのでこちらもいただくことに。

①専用カップをセット
②お金を投入
③ボタンを押す
という簡単ステップ。

こんなに手軽に日本酒が飲めて良いものなのか!すごいぞ石川!と心の中で叫びながら、試飲を堪能。短い時間でいろいろな種類の日本酒が味わえる地酒専門店。
お土産もしっかりと購入し、ほろ酔い気分でお店を後に。

さて、わたしたちの「香り探しの旅」は、まだ始まったばかり。
今後も地域で生まれる香りとともに、その土地の魅力や文化、見所などをお届けしていきます。

次回もどうぞお楽しみに。

<今回お世話になったところ>
「近江町市場」
石川県金沢市上近江町50
https://ohmicho-ichiba.com/

「粟津温泉  法師」
石川県小松市粟津町ワ46
0761-65-1111(代)
https://www.ho-shi.co.jp/ 

「金沢地酒蔵」
石川県金沢市石川県金沢市木ノ新保町1-1 JR金沢駅 金沢百番街あんと内
076-260-3739
https://zizakegura.com/

 

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