いくつ知ってる?温泉の匂い&変わりダネ風呂
日本は世界で一番の温泉大国。
温泉を目的に旅行をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、温泉の代表的な匂いと温泉地、そして全国に広がる「変わりダネ風呂」をご紹介します。
1.「温泉の匂い」は何種類?
温泉地に行くと、温泉のぬくもりとともに「温泉の匂い」を感じることも多いはず。
「温泉の匂い」というと「硫黄の匂い」が有名ですが、実はそれ以外の匂いをもつ温泉も存在します。日本における「温泉の匂い」は、主に3種類に分けられます。それぞれの香りの特徴と、その匂いが楽しめる主な温泉地をご紹介します。
硫黄の匂い
硫黄は、卵が腐ったような匂い、火薬のような匂いなどと例えられます。温泉成分に含まれる硫化水素には、ごく微量でもこのような独特の匂いを発生させる性質があります。
温泉地によって匂いに強弱はありますが、湯色が白濁しているほど硫黄泉が多く、匂いも強いとされています。
主な温泉地:酸ヶ湯温泉(青森)、高湯温泉(福島)、草津温泉(群馬)
鉄サビの匂い
お湯の色が赤褐色や茶色になっていたり、お湯の吹き出し口が赤色に変色している温泉は鉄分を多く含んでいることが多く、鉄サビのような匂いを感じます。
硫黄ほどではありませんが、鉄も少量含まれているだけでお湯の色や匂いに特徴が現れます。
主な温泉地:花山温泉(和歌山)、有馬温泉(兵庫)、鉄輪温泉(大分)
タールの匂い
なかなか聞き馴染みがないタールですが、ゴムやアスファルト、タイヤの匂いなどに例えられることがあります。源泉が地底の堆積物を通る時に付着した匂いと考えられています。
上の2種に比べ、それほど香りは強くないため、意識していないとわからない場合もあります。
主な温泉地:豊富温泉(北海道・天塩郡)、国見温泉(秋田)、東鳴子温泉(宮城)
2.ご当地ならでは!「変わりダネ風呂」
これまでご紹介してきた温泉以外にも、全国には個性的な温泉がたくさんあります。特に珍しい「変わりダネ風呂」を北から順に見ていきましょう。
①しかりべつ湖「氷上露天風呂(コタン)」(北海道 十勝市)
然別湖(しかりべつこ)では、湖の表面全体が凍る真冬に、湖上に設置した露天風呂で入浴ができます。しかも、然別湖の湖畔にある源泉から湯を汲み上げ、特設パイプで湯船に注ぐ源泉かけ流しの温泉入浴です。
この氷上の露天風呂は、1980年に地元の有志が “北海道の寒さと、雪や氷を活かして楽しもう” と始めたもの。今では冬の風物詩として、多くの人に親しまれています。
②玉川温泉(秋田県 仙北市)
玉川温泉は、日本一の酸性度を誇る温泉として有名です。通常、酸性の温泉は硫酸が主流ですが、ここは塩酸が主。
小さなすり傷でもピリピリと染みるほどの強酸性泉は、昔から湯治客が集う場所でした。湧き出る蒸気を吸入することで、気管支炎や風邪、喘息などにも効果があると言われています。
③滑川温泉(山形県 米沢市)
滑川(なめがわ)温泉は、湯色がその日によって変わる不思議な温泉。その秘密は、硫酸イオンなどの硫黄成分。空気や日光に反応して、白や青、透明に変化するそうですが、その真相はいまだ解明されていません。湯色はランダムに変わり、変化する条件を特定することが難しいとされています。
どの色に当たるかは訪れてからのお楽しみ…?!
④明礬温泉(大分県 別府)
日本一の湧出量を誇る別府八湯のひとつ、明礬(みょうばん)温泉内にある紺屋地獄では、きめ細やかなグレーの泥が沈む「泥湯」が有名です。
この泥の正体は「湯の花」と呼ばれ、保温効果や皮膚の洗浄、殺菌効果が期待できます。
普通の温泉と比べ、比重が重いので体が浮いてしまうという変わった特徴もあります。
温泉大国、日本。一言で温泉と言っても、香りや個性も様々です。まだまだ珍しい温泉がたくさんあるので、また別の機会にてご紹介していきます。
ぜひご旅行の参考にしてみてくださいね!
参考サイト
日本の温泉データ ① 温泉地の数
硫黄だけじゃない?温泉の匂いとは | ~健康応援マガジン~カラダととのエール | 株式会社バスクリン