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アロマディフューザーの選び方

日々の暮らしを心地よく満たしてくれる香り。
そんな香りを楽しむアイテムとして人気なのが、アロマディフューザーです。
アロマディフューザーには、種類によって香りの広がり方やお手入れのしやすさなど、特徴もさまざま。
使う場所や用途に合ったアロマディフューザーを探してみませんか?

1.アロマディフューザーとは

アロマディフューザーは、空間に香りを広げるアイテムです。
室内の湿度を調整する加湿器と混同してしまう人も多いのですが、アロマディフューザーは香りを拡散することが目的なので、加湿器とは別物です。
中には、加湿機能を持ったものもありますが、アロマディフューザーは大きく分けて「水を使うタイプ」と「水を使わないタイプ」の2種類に分けられます。
それぞれ拡散方法やアロマオイルの消費量、お手入れ方法などが異なりますので、種類別に特徴をみていきましょう。

2.アロマディフューザーの種類

超音波式(水を使うタイプ)

超音波式のアロマディフューザーは、水の中にアロマオイルを少量垂らして希釈し、超音波でミストにして空間に香りを拡散させます。
ミストが広がっていく様子を目で見て楽しめる他、火を使わないので気軽に使えるのもうれしいポイント。
ライトがつくタイプやデザインのバリエーションも豊富なので、お部屋のインテリアとしても人気を集めています。
さらに、少量のアロマでやわらかな香りの広がりが楽しめるので、お財布にも優しく経済的。
こまめなお手入れが必要なため、忙しい人には向きませんが、リラックス空間が欲しい方におすすめです。
動作音も静かなものが多いので、寝室や書斎、勉強する空間にも適しています。

噴霧式(水を使わないタイプ)

噴霧式はアロマオイルの原液をそのまま使用し、空気の圧力を使って香りを拡散させます。
原液を使用するため、ダイレクトな香りが楽しめるアイテムとして、最近注目を集めています。
「ネブライザー式」と「アロマドロップ式」の2つに分類され、その違いは以下の通りです。

ネブライザー式・・アロマオイルの瓶をそのままディフューザーにセットするタイプ
アロマドロップ式・・ディフューザー本体のガラス瓶にオイルを注ぐタイプ

ネブライザー式は、途中でオイルを追加する手間もなく、水なしで使えるので、衛生的に使うことができます。
スイッチひとつで操作も簡単。
芳香力も強いので自宅のリビングはもちろん、オフィスなどの広い空間でも香りを楽しめます。好きな香りが決まっている人や、こまめなお手入れが苦手な人におすすめです。

一方のアロマドロップ式は、直接オイルを注ぐため定期的なお手入れが必要になります。
芳香力はネブライザー式と同様にとても強く、コントローラーで香りの強さを調節できるものもあります。
いずれもオイルの原液を使うので、消費が非常に早く、計画的に使用することが大切です。
また、ポンプの動作音がやや大きいので、寝室など静かに過ごしたい空間には向いていません。
定期的に香りを変えたい人や、広い空間で使用したい人におすすめです。

気化式(水を使わないタイプ)

もうひとつの水を使わないタイプには、主に3つの種類があります。
送風式
フィルターに専用のオイルをしみ込ませ、ファンで風を当てて香りを拡散するタイプです。
USBで充電できたり軽量のものが多いので、デスク脇などの省スペースな場所でも香りを楽しむことができます。

リード式

リードディフューザーとして知られているのがこのタイプです。
香料が入ったボトルにスティックを挿すと、香料を吸い上げて香りを拡散します。

ストーン式

石膏や素焼きのストーンにアロマの原液を直接垂らして揮発させ、香りを広げます。
最近ではウッドタイプも人気を集めています。気化式はいずれも手ごろな値段で始められるので、アロマ初心者の方におすすめです。

また、火や電気も使わず、軽量なものが多いので、場所を選ばず気軽に使うことができます。自然気化を利用しているため、香りの拡散力は他と比べて弱く、広い空間には適していませんが、デスク周りやベッドサイドなどパーソナルな空間の使用に◎

加熱式

一般的に火や電気を使ってオイルを温めるタイプで、アロマポットやアロマライト(ランプ)などがよく知られています。アロマポットは水をはった受け皿にオイルを数滴垂らし、下からあたためて香りを拡散させます。
アロマライトは水を使わず、受け皿に直接オイルを数滴垂らすものもあります。

値段も比較的安いものが多く、香り以外にもキャンドルの灯やライトによって、あたたかみのある雰囲気を楽しむことができます。
香りの拡散力は弱く、オイルを補充する手間があります。また、熱によって香りが変質しやすく、香りの印象も変わってくるのが難点。
火や電気を使うとポットが高温になるので、取り扱いにも注意が必要です。

3.選ぶときにチェックしたいポイント

自分に合ったディフューザーを選ぶ時に、知っておきたいポイントをまとめました。

香りの拡散力、電源の有無
香りの拡散範囲は、ディフューザーのタイプや製品によってさまざまです。
事前に使用場所を決めておくと、選ぶときのポイントになります。

リビングやダイニングなど広い空間で使いたい場合には「超音波式」や「噴霧式」、デスク周りや玄関などの省スペースでは「気化式」がおすすめです。
また、コンセントが必要かどうかもチェックしておくと良いでしょう。

連続使用時間、タイマー機能・ライト調節の有無
日常的にアロマを楽しみたい場合は、長時間の使用に適しているか、使い勝手が良いかがポイントになります。
「噴霧式」は香りの拡散力には優れていますが、オイルを直接揮発させるため、長時間の連続使用にはおすすめできません。
タイマー機能やライトの明るさが調節できるものは、寝室での使用に適しています。

ディフューザーを選ぶときにおさえておきたいもうひとつのポイントは、「お手入れのしやすさ」ですよね。次の項目でそれぞれのお手入れ方法を詳しくみていきましょう。

4.快適に使うために知っておきたい、お手入れ方法の違い

「超音波式」のお手入れ方法
水を使うタイプは雑菌やカビの繁殖を防ぐため、こまめなお手入れが必要です。
タンクの中で菌が繁殖するとミストと一緒に拡散されてしまうので、定期的に掃除をするようにしましょう。5〜6日使用したら掃除するのが目安とされています。

「噴霧式」のお手入れ方法
「超音波式」ほどではないですが、こちらも定期的なお手入れが必要です。
特にアロマドロップ式は噴霧部分にオイルが詰まる可能性があります。
詰まってしまうと故障の原因にもなるので、エタノールで洗浄し、よく乾かしておくことが大切です。

ネブライザー式には、無水エタノールを噴霧して乾かしていきます。

「気化式」のお手入れ方法
ディフューザーの種類の中で最もお手入れが簡単なのが「気化式」です。
ストーンやウッドタイプは1〜2日で香りが薄くなるので、そのまま別のオイルを垂らして使用することもでき、お手入れ要らず。

リード式はスティックが香料を吸って湿るため、多少ホコリがつきやすくなります。
気になる人は定期的に拭き取ってあげると良いでしょう。
送風式はフィルターの交換が必要になりますが、こちらも比較的簡単なお手入れになります。

「加熱式」のお手入れ方法
「加熱式」は、「超音波式」同様にお手入れの手間がかかります。オイルが受け皿にこびりつく場合があるので、無水エタノールなどできれいに拭き取りましょう。

使い終わったらその都度お手入れをすることで、長く香りを楽しむことができます。
アロマディフューザーは、種類によってさまざまな特徴やメリット・デメリットがあります。

使う場所やご自身のライフスタイルに合ったディフューザーを選んで、「香りのある生活」を楽しんでいきましょう。

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