香りと旅して

暮らし

キャンプに欠かせない焚き火の知られざる効果

キャンプには必要不可欠な「焚き火」。
パチパチと木材が燃える音、火のゆらめき、そして立ちのぼる煙に混ざる木材の香り。焚き火を眺めていると、不思議と気持ちが落ち着き「癒し」さえ感じられます。
今回は、焚き火がわたしたちに与える効果や香りについてご紹介していきます。

1.「焚き火」が落ち着く理由とは

焚き火を眺めていると気持ちが安らぐ効果には諸説あります。
一説によると、原始時代にわたしたち「人間」だけが唯一使うことができるようになったのが「火」だからと言われています。
「火」があれば、獣から身を守ることができ、夜も明るく安心して眠ることができたのです。また、お腹が空けば調理にも「火」を活用することができました。
その結果、わたしたちの中には火を見ると気持ちが落ち着いたり、安心した気持ちになれるようになったと言われています。

2.焚き火がもたらす癒しの効果

自然の中で「焚き火をする」という行為は、普段の暮らしの中では味わうことができない、いわゆる非日常体験です。
都会の喧騒から離れ、豊かな自然の中に身を置いてのんびりと過ごすだけで気持ちがリフレッシュされ、開放感を得ることができます。

焚き火には、精神的な安定・ストレス解消・自分との対話・五感が目覚めるなど様々な効果があります。

精神的な安定

キャンプは、いわば「イチから暮らしを作る場所」です。
暮らしの中にあふれている ”便利なもの” が無くなった時、人間は不安やストレス、孤独を感じます。
「火」があると、周囲は明るくなりじんわりと暖かさも感じられ、美味しい料理さえも作れるようになります。キャンプ場に行って、灯りが無くなったところを想像してみてください。周囲が真っ暗闇に包まれ、シンと静まり返るとなんだか心細くなりますよね。

ストレス解消

焚き火は、薪割りや火つけなどの工程を踏んでようやく火を起こすことができます。
持参した薪を燃えやすい大きさに斧で割ったり、燃えやすそうな小枝を森の中に探しに行く。焚き火の火を起こすことに夢中になり、自然と集中力も生まれてくるのです。
何かに没頭して達成した時の爽快感、さらに森の中という特別な環境は、ストレス解消にもってこいです。

自分との対話

焚き火を見つめ、パチパチと爆ぜる音を聞く。薪の燃える独特な香りに燻されていると、徐々に頭も心もリセットしていきます。
今までの自分、これからの自分を見つめる時間として、焚き火を眺めてみてはいかがでしょうか。

五感が目覚める

視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚からなる五感。
わたしたちは、五感を使って周囲の状況を判断、理解していますが、普段の生活の中で五感を意識して使う機会が少ない為、感覚が鈍ってしまいます。それを取り戻すのに「焚き火」は有効的と言われています。

次の項目では、嗅覚にまつわる「木の香り」についてみていきましょう。

3.木の香りの正体「フィトンチッド」

木の香りの中には、人にリラックスの効果をもたらす「フィトンチッド」と呼ばれる物質が含まれています。
この物質は、木が虫や細菌から身を守るために作り出した物質です。森の中では約100種ものフィトンチッドが放出されており、α-ピネンやリモネンが主要成分となっています。
森に入ったときにふわっと香る独特な森林のやさしい香りは、この2種の成分からきています。この香りは、睡眠改善や疲労回復にも効果が期待できます。

4.香りや音の違いから薪を選ぼう

キャンプで焚き火をするとき、意外にも「薪選び」は重要な要素。
薪の種類によって、立ち上る香りやパチパチと燃える音、煙の出方などが大きく異なってきます。
今回は、薪の種類を香り別に見ていきましょう。

①ナラ

手に入りやすく燃焼時間も長いことから、焚き火にはポピュラーな木材。その香りの良さから、ウィスキー熟成の樽にも使用されるほど。
燃やしている時の香りはあまり広がりません。

②サクラ

薫製用チップとしても人気が高く、人によってはほんのりと甘い桜の木の香りが感じられます。燃えたときには、パチパチと上品な爆ぜる音が聞こえてきます。
火持ちが良いので調理に適しています。

③ヒノキ

ヒノキ風呂としても有名な香り高い木材。独特な香りがするので、アウトドアのインテリアとしても使用できるほど。着火性が高いので、好んで使う人も多いそう。

暖を取ったり、調理をするだけじゃもったいない!
木材が持つ香りの成分や木材の種類を知ることで、焚き火の楽しみ方の幅もグッと広がったはず。

週末は、非日常的な環境に身を委ね、焚き火を五感で感じながらゆったりのんびり過ごしてみてはいかがでしょうか。

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