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ハンドクリームの効果とお悩み別の選び方

気温や湿度が下がる秋は、「肌の乾燥」も気になる季節。顔やひじ、かかとなどあらゆる部位の乾燥が気になりますが、中でも「手」は意外と人目につきやすいパーツです。そのままにしていると、ひび割れやあかぎれなどの皮膚トラブルに発展することも。
お悩みに合ったケアで、手荒れ知らずの健やかな手肌を手に入れましょう。

1.手が荒れる原因

肌の乾燥は、気温・湿度の低下に伴う、空気の乾燥が主な要因。しかし、手肌の乾燥・手荒れの原因は、それだけではありません。

手洗い・水仕事による乾燥
日常的な手洗いや水仕事の機会が多いと、皮膚表面の皮脂や水分などのうるおい成分が必要以上に落とされてしまいます。石けんやハンドソープ、洗剤なども刺激となり、皮脂をさらに奪う原因に。
皮脂が少なくなった手はバリア機能が低下し、さまざまなトラブルに繋がります。

アルコール消毒による乾燥
秋〜冬は、感染症対策としてアルコール消毒をする機会も増えるシーズン。
アルコールは除菌などの効果が期待できますが、蒸発する際に皮脂も一緒に取り除いてしまいます。また、アルコール消毒液そのものに刺激があり、赤みやヒリつきを感じる場合もあります。

加齢による乾燥
体内の水分は、年齢を重ねるとともに減少していきます。水分と同時に皮脂の分泌量も減っていくため、歳を重ねると乾燥しやすくなると言われています。
さらに「手には年齢が出る」と言われるほど、老化が現れやすい部位。血行不良や紫外線の蓄積、ターンオーバーの乱れなどにより、シミ・シワなどのトラブルも増加します。

2.お悩み別・ハンドクリームの選び方

皮脂が少なくなり、バリア機能が低下した手は、様々なトラブルが起きやすい状態。深刻化する前に、しっかりとケアすることが大切です。
保湿成分・油分・血行を促進する成分など、ハンドクリームの種類によって配合バランスが異なるため、ご自身のお悩みに合ったものを選ぶことがポイントです。

①手肌のお悩みや症状に合わせて選ぶ

【乾燥】
乾燥で悩んでいる場合は、保湿成分がたっぷり配合されたものがおすすめ。ワセリンやセラミド、ヒアルロン酸などのハンドクリームを探してみましょう。
ワセリンは皮膚の表面を保護し、セラミドやヒアルロン酸は肌にうるおいを閉じ込める機能があります。

【ひび割れ・あかぎれ】
ひび割れ・あかぎれで悩んでいる場合は、ビタミンEやビタミンA、ビタミンB2などが配合されたものを選びましょう。手先の冷えも原因の一つのため、血流を促す成分が効果的とされています。特に「指定医薬部外品」と表記のあるものは、治療効果も期待できます。

【ゴワつき】
ガサガサ・ゴワゴワした肌質が気になる場合は、尿素成分が配合されたものがおすすめ。
尿素は肌の角質内にも含まれている成分。高い保湿性に加え、硬くなった角質層を柔らかくする働きがあります。
尿素が高濃度で配合されているハンドクリームは、長期間使用するとお肌にダメージを与える場合も。ゴワつきが落ち着いてきたら、保湿成分が入ったハンドクリームに切り替えると良いでしょう。

【シミ・エイジングケア】
手に年齢を感じ始めたら、コラーゲンやプラセンタなどの美容成分が配合されたハンドクリームを選んでみましょう。手の甲にシミがある場合は、紫外線に当たることで悪化する可能性もあるため、UVカット効果のあるものがおすすめです。
お悩みが深刻な方は、美容液や整肌成分が豊富に配合されたハンドセラムを使ってみるのも◎。

ハンドセラムとは、肌悩みに特化した美容成分が多く含まれたクリームのこと。ハンドクリームと比べ、肌に浸透していきやすいので内側からの保湿ケアが期待できます。

②香りで選ぶ

柑橘系やフローラル系など「香り」がついたものから、「無香料」のものまで様々なハンドクリームが販売されています。
香りつきを選ぶときのポイントは「使用シーン」。
休日や自宅で使う場合には、好みの香りやリフレッシュ、リラックスできる香りなどを選んでみましょう。オフィスなどで使う場合には、香りが弱いものや無香料タイプを選ぶと◎

誕生日やお祝いなどのギフトとして贈る場合には、小さいサイズが複数入ったギフトセットがおすすめ。いろいろな香りを楽しんでもらうのも良いでしょう。

③使用感で選ぶ

ハンドクリームは、メーカーや種類によってテクスチャーも異なります。これは、配合されている水分と油分のバランスで変化し、水分が多いものはさらさらした質感、油分が多いものはこっくりとした重めの質感となります。
お好みのテクスチャーで選ぶのも良いですが、こちらも使用シーンによって使い分けてみましょう。
パソコン作業などがあるオフィスではさらさらしたタイプ、就寝前などしっかり保湿したい場合は、こっくりとしたタイプを塗るのがおすすめです。

3.ハンドクリームの正しい塗り方講座

乾燥知らずの健やかな手肌になるために、ハンドクリームの正しい塗り方をマスターしましょう。
正しい塗り方の手順は主に以下の5つです。

1.手を洗い、清潔な状態にする
2.手の甲に適量のハンドクリームを出す
3.両手の甲を重ねて、ハンドクリームを優しく広げる
4.手のひらで、親指側⇨小指側に向かってすり込むように馴染ませる
5.指の関節部分、爪の周りなど1本ずつ丁寧に伸ばす

    ハンドクリームの適切な量の目安は、人差し指の先から第一関節までのおよそ2cm程度と言われています。足りないと感じたり、テクスチャーによって少しずつ追加してもOK。

    全体に伸ばす際、丁寧にマッサージしながら馴染ませていくことで、血行促進も期待できます。
    油分の多いこっくりとしたテクスチャーのものは、冷えると硬くなる性質があります。そのため、手の甲を重ねたら、しばらく時間を置いてクリームを温めると肌に馴染みやすくなります。

    また、さらさらしたテクスチャーは保湿の持続力が弱いため、こまめに塗り直すことがポイントです。
    ハンドクリームを塗るタイミングは、手洗いの後・お風呂上がり・乾燥を感じた時・就寝前など。
    特に決まりはありませんが、こまめに塗り直すことが大切です。

    気になった時にいつでも塗り直せるよう、ハンドクリームは日頃から持ち歩き、手肌をしっかりケアしていきましょう。日中の塗り直しが難しい場合には、就寝前に集中保湿を心がけてみてくださいね。

    いかがでしたか。
    夏から秋への季節の変わり目、そして秋から冬にかけては、手肌の乾燥がとても気になる季節です。自分にあったハンドクリームを見つけて正しくケアすることで、いつまでも健やかな手をキープしていきましょう。

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