香りと旅して

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「〇〇の秋」はアロマと過ごそう

皆さんは「〇〇の秋」と聞くと、どんなものを思い浮かべますか?スポーツや読書、はたまた食欲など、秋の楽しみ方はそれぞれありますよね。
一年の中でも過ごしやすい秋は、新しいことを始めたり、趣味に没頭するにも最適な季節です。今回は「〇〇の秋」をさらに楽しむための、おすすめのアロマをご紹介します。
香りを添えて、より心地よい秋をお過ごしください。

1.「〇〇の秋」はなぜ秋だけに使うの?

春・夏・秋・冬と4つの季節が楽しめる日本。
しかし、「〇〇の〜」というのは、4つの季節の中で秋だけ。春・夏・冬にもそれぞれ魅力や楽しみ方がある中で、なぜ秋だけがそのように呼ばれるのでしょうか。

その理由は「気候がちょうどいいから」。

一般的に、勉強や仕事が効率的に進む気温は20〜24℃、湿度は40〜60%ほどと言われています。夏は暑くて勉強やスポーツをするのは大変、冬は寒くて頭も体も動かないですよね。

春も秋と気候が似ていますが、春は新年度が始まる慌ただしい季節のため、「〇〇の春」とは言われないそう。行事が多く何かと忙しい春は、気がついたらあっという間に過ぎ去ってしまいます。
そんな中で、秋は暑くも寒くもなく、体にとってちょうどいい気候が続きます。また、シーズン行事も春ほど多くないことから趣味に没頭するのに適しているため、「〇〇の秋」と呼ばれるようになったのです。

2.「スポーツの秋」におすすめアロマ

「スポーツの秋」と呼ばれるようになったのは、1964年に開催された「東京オリンピック」がきっかけと言われています。
例年、東京の天候が安定する日が多かった10月10日に開会式が行われ、後にその日は「体育の日(10月の第二月曜日)」として国民の祝日に制定されました。

東京オリンピック以降も、気候が良いこの時期がスポーツに向いていたことから日本各地で運動会が行われるようになり、次第に「スポーツの秋」が定着していったのです。
※2020年以降、体育の日は「スポーツの日」に名称を変更しています。

さらに、夏から秋にかけて気温が下がり始めると、私たちの体は体温を保つために基礎代謝が高くなるので、運動の効果も得やすくなります。ダイエットに取り組みたいという方も「スポーツの秋」は狙い目の季節です。
ジョキングやウォーキング、ハイキングなど、道具や経験がなくても気軽に楽しめる有酸素運動が特におすすめ。
スポーツを始める前にはウォーミングアップ、スポーツの後にはクールダウンが欠かせませんが、その際にアロマを取り入れて体を整えていきましょう。

キャリアオイル(植物油)と呼ばれるホホバオイルやアーモンド油、グレープシードオイルなどに、下記のような精油(エッセンシャルオイル)を混ぜ合わせたマッサージオイルを作って、腕や足の筋肉をゆっくりとほぐしていきましょう。

キャリアオイルや精油(エッセンシャルオイル)には、保湿や血行促進などさまざまな作用があるので、お肌の状態に合わせて選んでみましょう。

<ウォーミングアップに>
・ローズマリー
・レモン
・グレープフルーツ

<クールダウンに>
・ジュニパーベリー
・ペパーミント
・ラベンダー

<注意>
レモンとグレープフルーツは、日光に当たることで一部の成分が人体に有害な成分へと変化する「光毒性」という性質を持っているため、皮膚に塗布した後は太陽光・直射日光は避けてください。また、ペパーミントは、皮膚への刺激が強いため使用量に注意しましょう。
※詳しくはこちらの記事をご覧ください。

キャリアオイル10mLに対し、精油は1〜2滴ほど。事前に数種類をブレンドして、お気に入りの香りを作っておくのもおすすめです。マッサージは強く擦る・揉むのではなく、優しく丁寧に流すことがポイントです。
「自分で作る時間がない」「手軽に楽しみたい」という方は、スポーツ用アロマオイルも市販されているので上手に活用してみてくださいね。

3.「読書の秋」におすすめアロマ

「読書の秋」の由来は、日本ではなく中国の唐時代にあります。8世紀の古代中国の詩人 韓愈(かんゆ)が、学問の重要性を詠んだ漢詩「符読書城南詩」の一節が元になっていると言われています。

時秋積雨霽、新涼入郊墟。燈火稍可親、簡編可卷舒

訳すると、
「秋になり、長雨があがって空が晴れ渡り、涼しさが丘陵にも広がり始める。秋の夜にはようやく灯りが身近に感じられるので、本を広げて読むのが心地よい。」というもの。

この詩が日本にも伝わり、「涼しい秋の夜は読書をするのにふさわしい」というイメージが定着しました。その後、1908年に夏目漱石が発表した小説「三四郎」で、この詩を引用したことから、さらに「読書の秋」という言葉が浸透していったのです。

より本の世界に没頭するために、読書タイムにも精油(エッセンシャルオイル)を活用しましょう。お気に入りの香りはもちろんのこと、本の内容・雰囲気に合わせて香りを変えてみるのも◎

オイルウォーマーやアロマストーンなどに垂らすだけで、空間を香りで包んでくれますよ。

<エッセイ本・ビジネス書に>
・スイートオレンジ
・ライム
・ローズマリー
・グレープフルーツ
・ラバンディン

軽やかな香りを使うことで、スッと抜けるような爽快感が楽しめます。楽しい内容の本やモチベーションをあげるビジネス書などにぴったりです。

<小説・哲学書に> 
・ベチバー
・サンダルウッド
・ラベンダー
・サイプレス
・ホーウッド

ウッド系やリラックスできる香りは、重厚感を感じます。小説などじっくりと読み込む本に最適です。

これらは数十分ほどで香りが弱く感じますが、本の邪魔にならないよう数滴の使用に抑えておくのがおすすめです。また、本をレンタルしている場合には、本に香りが移ってしまう場合もあるので気をつけましょう。

4.「食欲の秋」におすすめのアロマ

「食欲の秋」の由来も諸説ありますが、秋はさまざまな食材が旬を迎えること、美味しい食べ物を食べる機会が増えることが有力とされています。
秋は、他の季節と比べても旬の食材がパッと頭に浮かびますよね。さつまいもやりんご、ぶどうの他、秋刀魚や鰹などの水産物も多くの種類が旬を迎えます。

また、「秋になると食欲が増す」といった経験はないでしょうか。
これは、秋に旬の食材が増えることだけでなく、寒さの厳しい冬を乗り越えるため、秋にエネルギーをとろうとしているからだと考えられています。

日を浴びることで増える「セロトニン(別名:幸せホルモン)」もまた、秋の食欲に関係しています。セロトニンは、食欲を増進させる「ドーパミン」を抑制する働きを持っています。
夏から秋になると日照時間が減り、セロトニンの分泌量も減少するため、食欲が増す傾向にあるのです。

そんな食欲の秋におすすめのアロマはハーブの香り。香りの良いハーブは、食事に風味をプラスしたり、消化を助けたりと嬉しい効果も期待できます。

<秋に食べたいおすすめハーブ>
・ルッコラ
・パクチー
・イタリアンパセリ
・ジャーマンカモミール
・クレソン
・レモングラス

ハーブはサラダの主役として盛り付けたり、肉・魚料理の臭み消しやアクセントなど、調理方法もさまざま。毎日の料理にプラスして、ハーブの香りや食感をぜひ楽しみたいものですね。

いかがでしたか?
過ごしやすい気候の秋は、趣味に没頭したり、新しいことにチャレンジするのにもってこい!
香りをプラスして、「〇〇な秋」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

参考サイト
大建工業
スポーツデポ – アルペングループ | AlpenGroup
読書の秋の由来とは?「好きな本診断」と「読書ノート」で読書を楽しもう! | 速読情報館


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